★ライトノベルの文体についての雑感(一本足の蛸)
＞一般的なライトノベルの文体の特徴づけ、または、多くのライトノベルに比較的よく見られる文体上の特徴の摘出
　これに関しては、2、3ヶ月前の電撃G'sマガジンで、本田透さんがラノベ文体の書き方としてレクチャーしてました。確かドストエフスキーの『罪と罰』を題材に、そのワンシーンをライトノベル文体にリライトしていたような気がします（ちょっとうる覚え）。
　もし、電撃G'sマガジンのバックナンバーをまだ持っていたら、チェックしてみるとよろしくってよ。

　★ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」： 「ウィザードリィ」の邪道な楽しみ方(ITmedia +D Games)(EARL.BOXより)
　正直言うと、マーフィーズゴースト稼ぎもグレーターデーモン稼ぎもリセットもやりましたよ。もう、ガンガンやりましたよ。ええ。でも、段々『ウィザードリィ』の楽しみ方が判ってくると、いわゆる裏技もやらなくなりました。
　でも、攻略本は読んでます。ベニー松山さんの名著である『ウィザードリィのすべて』の影響で、ほぼ欠かさずチェックです。当時の攻略本は、攻略だけが淡々と載っている本がほとんどで、読み物としての面白味に欠けていました。その中で、JICC出版局（現宝島社）から発売した『ウィザードリィのすべて』は、内容からして他の攻略本とは別格でした。
　この攻略本が、他の攻略本を何処が違うのか？　それはゲームシステムを解説する際に、『ウィザードリィ』の世界観の中で整合性が付くように独自の解釈と理論を含めて説明したことです。何故転職（クラスチェンジ）するとレベルが1になるのか？　何故6人パーティなのか？　レベルと経験値、HP（ヒットポイント）の概念とは？　なぜモンスターを倒すと宝箱が出てくるのか？　なぜ先制攻撃で呪文が使えないのか？　『ウィザードリィ』における魔法の概念などなど、ゲームシステムを世界設定とリンクさせて解説した攻略本はかつて無かったのです。しかもこれらは、元々『ウィザードリィ』にそういう設定があったわけではなく、ほぼベニー松山さんがでっちあげた想像の設定だということ。それが『ウィザードリィ』の特にコンシューマ派の人にとって、公式設定であるかのように浸透してるからすごいです。特に「HP＝体力」という常識を覆した、いわゆるベニ松理論は秀逸でした。
　私が、もし『ウィザードリィのすべて』を読んでいなかったら、今程『ウィザードリィ』を好きなっていなかっただろうと思います。最後に、ベニー松山さんが『ウィザードリィのすべて』に賭けた思いを、同書の著者あとがきから引用します。

　初めてウィザードリィ（AppleII 版）に触れた7年前と言えば、ファミコンはおろかパソコンにおいてさえRPGが存在しない時代であった。いや、多少はあったのだろうが、それをRPGと呼んでいいのかどうか難しいものであったことは否めないだろう。
　それだけに、僕がウィザードリィというRPGに受けた衝撃は相当なものであった。シンプルな3次元迷路で繰り返される粗いグラフィックで描かれたモンスターとの戦闘が、これほどまでにプレイヤーの心を魅了してしまうとは！
　それ以来僕は、いつかこの迷宮世界を一冊の本にまとめたいと思い続けてきた。単なるデータの羅列ではなく、独立した読み物として想像をかきたてることができる本を。そうでなければゲームを攻略する手助けにはなっても、ウィザードリィの世界を楽しむ手助けにはならないからである。
　そうした思いを込めて書き上げたのが、この『ウィザードリィのすべて』である。友の会パートを除くほとんどを、ほぼ一人で書くことになってしまった。
　この本が僕の望む通りの一冊になっているかどうかは読者の皆さんの判断に委ねることになるが、僕としてはできる限りそういった内容に近づけたつもりである。7年前に僕がウィザードリィから受けた衝撃を、少しでも感じ取ってもらうことができれば幸いである。
ベニー松山著『ウィザードリィのすべて』より

追記
　ちなみに、現在ベニー松山さんの最新の小説（もしくはショートストーリー）が読めるのは、スタジオベントスタッフが編集した攻略本だけです。

関連スレッド
ウィザードリィなんてやってられるか
　元々は『ウィザードリィ』をプレイした1氏が挫折して切れたアンチスレだったのですが、スレ民が『ウィザードリィ』の魅力を語っていく内に段々と理解しようとする過程が面白い良スレ。

　★B's-LOGグループの合同同人誌でお狐サマも超番外編を書き下ろすことになっています(Re：大江戸100％)
　今年の夏コミのエンターブレインブースでB's-LOGの合同同人誌が発売され、そこに『お狐サマ』シリーズの番外編が載るそうです。しかも、内容は学園ものになるようです。
　なお、当日は最新刊『お狐サマの縁結びッ！』が先行発売されます。

　★【２歳新馬】（新潟６Ｒ）〜メジロアリスが逃げ切り勝ち(ラジオNIKKEI競馬実況ホームページ)
　大して期待をしていなかったダイナマイトシコクが2着入線。直線の勢いだけ見たら、もしかして勝つんじゃないかと思ったけれど、気のせいでした。

関連スレッド
ダイナマイトシコク(競馬＠2ch掲示板)

　★今日のweb拍手レス
＞15:14 「ペルソナ3 フェス」は無印プレイしてなくても問題ないです。無印+α(後日談や追加イベント等)なので
　よし、ならば買いだ。

　★ポスト〈セカイ系〉としての『ギートステイト』と、ライトノベル作家の文体についての疑問（改訂版）／極楽トンボさんから教えていただいたこと、そして新たな疑問(GOD AND GOLEM, Inc. -annex A-)
　主なライトノベルの文体というのは、その状況に対して具体的な描写がない（または少ない）のに脳内で状況をイメージできてしまうので、良く言えば洗練されて無駄がない、悪くいうと文章に厚みがないのが特徴です。文章が頭の中でマンガ的に変換されやすい、といえば判りやすいかな？　マンガ的というのがポイントで、一つの文章＝コマ、次のコマへ移る＝改行と考え、この適度な改行と視覚的文章演出によって、文章の情報密度より文章全体の流れに重きを置いた文体と言えます。文章のリズム感と喩える人がいるけど、私はちょっと違って、文章とイメージを一体化させて川の流れのように受け入れていく感じです。
　情報密度と流れのバランスが取れている文章を書ける作家が、結果として評価される作家の絶対条件になるのです。
　というかもうね、ライトノベルの文体に関しては、昭和軽薄体の小説バージョン平成軽文体（または平成軽薄体）とでも命名した方がいいのでは？　と、あちこちのライトノベル系サイトで語れている「ライトノベルの文体」云々の話を読みながら思ったとさ。

関連リンク
昭和軽薄体 - Wikipedia
ライトノベルの文体？ネタについて(いつも感想中)
ライトノベル作家の文体(まいじゃー分室〜トンボのメモ帳〜)
ライトノベル補助席論orライトノベル娼婦論【その２】(さて次の企画は)
　このエントリのコメント部分にライトノベルの文体に関する言及あり。今のライトノベル文体の原点は、新井素子作品にあるようです。

　★私は、今の携帯電話（docomo F703i）に変えたことを唯一後悔したことがあります。それは、70Xシリーズでは『ネザードメイン』がプレイできないことです。迂闊でした……＿|￣|●
　でも、旧作の『ウィザードリィ』はプレイできるので、早速DLしました。ケータイアプリ版『ウィザードリィ』は、ゲームボーイカラー版をベースにアレンジしたもの。従来（ここでファミコン版とします）の『ウィザードリィ』と違うのは、

• 作成キャラの初期特性値は、種族、属性、職業の組み合わせによって固定（ただし、HPはランダム）。
• 冒険者の宿がなく、パーティは城へ戻ると自動的にレベルアップ＆フル回復（ただしマヒ、石化、死、灰はカント寺院へ直行）。
• 冒険者の宿がないので、当然加齢もない。
• お金を一人のキャラに集めることはできても、山分けはできない。
• 他いくつかのコマンドが省略。
• メッセージは漢字表記。
• マップは16×16のアレンジマップ。
• 階層はB6まで。エクストラダンジョン無し。
• オートマッピングあり。
• オートセーブではなく任意セーブ。
• モンスターグラフィックが違う。
• エンカウントした敵が不確定名でも、グラフィックは同じなので大体判る。

　くらいかな。携帯アプリ向けということで、かなり無駄を省いて遊びやすさを重視してあります。
　というわけで、早速作ったパーティがコレ。

前衛
マリア N-Fig Hum
ベアトリーチェ G-Fig Elf
カタリ N-Thi Hob
後衛
ユリカ G-Pri Gno
サフィニア G-Mag Elf
コロナ N-Mag Hum

　まあ、アレよ。『薔薇のマリア』読者なら一度は作るよね。現在、B1をコツコツ探索中。

追記
　ちなみに、パーティメンバーで最初に戦死したのはカタリでした。しかも、2度も死にました。

関連リンク
ベニー松山より『ネザードメイン』についてのお知らせ(株式会社スタジオベントスタッフ)

　★推理小説で推理をする方ですか？(読みゲー)
　コレはします。絶対にします。自分で推理することが楽しいから。故に呼んでいる途中で何回も止まります。その度にちょっと考えて、また読み進める、みたいな感じです。途中で犯人とトリックと動機が判った時など感動すら覚えます。ミステリの中でもアガサ・クリスティ作品や横溝正史作品のような、いわゆる探偵小説で、この傾向が強いです。

　★ファンタジィに外来語を出すことはありか？(Something Orange)
　ファンタジーの世界に外来語を入れるかどうかは、その物語の世界における文化圏、登場人物が育った文化圏によって使用頻度が変わります。例えば、中国や日本などアジア圏ベースにした世界なら外来語を極力使わないだろうけど、西洋文化も混ざるなら使うでしょう。また登場人物が西洋の文化圏で育った設定なら、その登場人物の会話に外来語を入れるでしょう。重要なのは、登場人物が外来語を使うことに（演出上の）意図を設けること。それによって、言葉の使い方が著者の持つ世界観と読者が感じた世界観にズレが生じないようにすること。
　でも、これはあくまでも小説の話で、言葉を音声として聞くアニメ（または映画、TVドラマ）では、多少感覚が変わるかもしれません。何でかというと、自分が一瞬「ん？」と思った程度で、その後も見ていて気にならなかったから。つまり、登場人物が外来語を使っても、その登場人物が外来語を使うキャラと思わせてしまえば問題ないのです。

関連リンク
氷川竜介のアニメの重箱の隅　第１回　『精霊の守り人』メンテナンスの謎(月刊アニメージュ【公式サイト】)
　『精霊の守り人』第1話で「メンテナンス」という言葉が出てくることに関する模範解答がコレ。

　そう思って同じシーンをもう一度再生すると、驚くべきことが発覚する。行きずりの通行人がバルサの「メンテナンス」という言葉を聞いたとたん、「何を言ってるんだ？」という顔をするのだ。そう……バルサはこの物語の中でも異国人的な扱い。地元の人間に分からない言葉を使ったという演出なのだ。しまった！　メンテナンスという言葉が伝えた違和感とは、この通行人の抱いたものだったのか。

　★「聖痕のクェイサー　ドラマアルバム」キャスト決定(生天目仁美情報ページ／nabatame mode)
　タワーレコードの商品詳細に書いてありました。

【声の出演】
燈：名塚佳織
まふゆ：生天目仁美
カーチャ：宮崎羽衣
華：清水愛
サーシャ：皆川純子
テレサ：茅原実里
美由梨：柚木涼香

　★最近、ちょくちょく見かけるようになったSnapというリンク先のポップアッププレビューを表示してくれるツールが、非常にウザイです。アマゾンアソシエイトの新機能にあった「商品プレビュー」と同じで、ハイパーリンクにオンマウスにしただけ一々プレビューが表示されるのがウザイったらありゃしない。

　★勇者が必死にレベルアップしているあいだに魔王も必死にレベルアップしているという話(サンドバード::Diary)
　実は、コレに近い設定のゲームが実在します。
　1996年にエニックス（現スクウェア・エニックス）から発売したザッピングシナリオRPG『ダークハーフ』です。

556 名無しさん＠お腹いっぱい。 sage 04/07/08 18:59 ID:XpAXzSBr
んじゃダークハーフいってみます（SFC)
古の時代に封印されたと言われる魔王ルキュ。
千年の眠りから覚めた彼は、七日後に全てを無に帰すことを宣言する
未だかつての力を取り戻さない彼は、かつての力の源であり、奪われた『腕輪』を求め聖騎士のリーダーであった聖女ローダの行方を探す。
行く先々で街を滅ぼしながら、腕輪の力の欲望に負け不死となった聖騎士に罰を与えていく。

ルキュの復活に巻き込まれて命を落とした剣士ファルコは不思議な力で甦り、
世界を救ってほしいという謎の女性の声を聞いて旅立った。
旅の中、ファルコはルキュによる殺戮の跡を残す街々に立ち寄り
その女性に与えられた鏡に犠牲となった人々の抱いていた希望の光を集めることとなる。
世界に生きる人間の心に未だ希望が残っていることをルキュに示すことこそ、滅亡から世界を救う唯一つの方法なのだ。
ストーリーを教えてもらうスレ暫定Wiki - ダークハーフより

　プレイヤーは、世界を7日間で滅ぼそうとする魔王ルキュとそれに立ち向かう勇者ファルコを交互にプレイします。最終的に魔王サイドになるか勇者サイドになるか自分で決められるのですが、互いのシナリオの進め方によってエンディングが変化します（全4パターン）。
　魔王側でプレイできる、というアイディアは当時のコンシューマRPGとして画期的で、私も飛びついたのですが、大変厳しいゲームバランスでした。その厳しさの原因が、ゲームシステムにあるソウルパワーという値です。これは、一言で言えば行動値です。ルキュとファルコは一定のソウルパワーを持っていて、これが0になるとゲームオーバーです。ソウルパワーは、歩いたり、魔法を使ったりすると消費します。その為、無駄な行動は即ゲームオーバーに繋がります。ファルコ側では割と楽にソウルパワーを増やせますが、逆にルキュ側は乏しいので、かなり計画的なプレイが必要です。またセーブは、各セーブポイント1回限りなので、これもご利用は計画的に。
　シナリオは、ルキュシナリオとファルコシナリオを交互に進めていきます。ルキュとファルコ、互いの行動がシナリオに影響を及ぼすのでなかなか楽しいです。もし、買ってプレイするならゲームの本質を味わえるルキュエンドでプレイすることを奨めます。

関連リンク
ダークハーフ - Wikipedia
ダークハーフのお話(ねじれ帝国 in blog)
　『ダークハーフ』のレビュー。より具体的に『ダークハーフ』のことを知りたい方は、こちらを読んでください。
ダークハーフ[DARKHALF](1st.AAA)
　『ダークハーフ』のプレイレポート。
ダークハーフ(カクレザト)
　『ダークハーフ』の台詞集。

　★日本、ＰＫ戦を制しベスト４進出　豪州に雪辱を果たす＝アジア杯準々決勝詳細(スポーツナビ)
　絶望した！　サッカーを見ていたら『時をかける少女』を見忘れて絶望した！

　★B's-LOGグループ合同同人誌に載るタイトルは「ハイスクールお狐サマ組ッ！」(Re：大江戸100％)
　何かの5人組が出てきそうなタイトルですが（笑
　それはさておき、上のリンク先の一つ前のエントリで、その日に編集部からまとめて届いたファンレターの消印が古いもので昨年の9月だったそうで。およそ1年前というと、ちょうど『楓の剣！』の3巻が出て間もない頃ですね。作者へのファンレターは、定期的にまとめて渡されるそうですが、それにしても1年とはずいぶん遠回りしたものですな。
　最近は、自分のwebサイトを持っている作家も多くて、ファンレターもEメールや掲示板（またはブログのコメント機能）を利用して書くことが珍しくなくなりました。インターネットの普及が、作家と読者の距離を短くしたワケですが、それでも定期的に届く封書のファンレターは作者にとってやはり特別な存在なのです。幸いにもかたやま和華さんは、マメに返事を書くタイプの作家のようなので、一度勇気を出してファンレターを出してみてはいかがでしょうか。

追記
　ちなみに、本の間に入っているアンケートはがき（愛読者カード）を読むのは編集者だけで、通常作者が読むことはほとんどないです。また送られてきたアンケートはがきは、個人情報保護法の観点から、感想などをチェックしてデータを取ったらすぐ処分します。アンケートの結果を編集者がまとめて、それを作者に伝えるというのが一般的な流れです。

関連リンク
作家にとってファンレターとは(清水文化の私設ホームページ)
対読者的作家思考　ファンレターって何なのでしょう？(VIRTUAL-CITY)
作家心理と、ファンレター。(不倒城)