★10分で判る『オリエント急行の殺人』 その1
著：アガサ・クリスティ 訳：中村能三『オリエント急行の殺人』（AA）
最初に断っておきますが、私は『オリエント急行の殺人』の犯人をまだ知りません（最後のチャプターをまだ読んでいないという意味で）。今から書くことは、私が自力で犯人を見つけるために『オリエント急行の殺人』から事件の内容と登場人物の証言をメモしたものをまとめたものです。これは、「第1部 見かけた事実 4 深夜の悲鳴」を読んでから急に書き始めたので、それより前のことにはほとんど触れていません（そこに重要なヒントがあるかも知れませんが、それは本書を買って読んでください）。犯人は必ずこの中にいる……はず。（ちなみに、『オリエント急行の殺人』の最後を読まずに、既に『予告殺人』の方を読み終わり、今は『書斎の死体』を読んでいるところです）
言っておきますけど、web拍手に犯人を書くなよ。絶対に書くなよ。
事件発生
12時37分
ポアロ、隣のラチェットの車室から悲鳴に近い、大きなうめきを聞いて目が覚める。すぐ近くで、けたたましいベルの音が鳴り響く。
車掌が隣の車室をノックしたら、「なんでもない。（ス・ネ・リヤン）まちがったんだ（ジュ・ム・スュイ・トロンベ）」と返事をされたので、そこを離れて電灯の点いたドアをノックした。
1時15分過ぎ
ベルの音、ミセズ・ハバードが車掌を呼び出す。ミセズ・ハバードは、「車室に男がいる」と車掌に言い張る。
1時15分〜
ポアロ、ドアに何かが倒れかかるような音を聞いて目が覚める。ドアを開けて外を見ると、回廊を右手に少し行ったところに赤いキモノを着た女が向こうへ歩いていくの見えた。
実権発覚
雪溜まりで立ち往生しているオリエント急行車中にて、アメリカン人男性ラチェットの刺殺体が発見された。発見したのは、車掌のピエール・ミシェル。朝になってラチェットの召使いが何度もドアのノックしたが返事はなかった。お昼前に昼食をどうするか給仕が聞きに来たのが午前十一時。ミシェルは、自分の鍵でドアを開けたが、内側から鎖が掛かっていた。声を掛けても返事はなく静まりかえっていて、とても寒かった。車室の窓が開いていて、雪が吹き込んでいた。列車長を呼んで鎖を切り、車室に入ると、ラチェットの死体があった。死体は、十五ヶ所ヶ刺されており、うち一、二ヶ所に硬い骨や筋肉の層まで達するほど力のいる深い傷だった。死亡推定時刻は午前一時頃（午前十二時から午前二時までの間）。
ポアロは、昨日ラチェットから仕事を依頼されており、命の危険が迫っていることを示唆していたが、以来そのものは断っていた。
午前十二時半に汽車は雪溜まりにぶつかっていた。止まっている汽車から離れることはできないため、イスタンブール発カレー行き列車の中に犯人がいる。
ラチェットの秘書、ヘクター・マックイーンの証言 その1
姓名は、ヘクター・ウイラード・マックイーン。アメリカ・ニューヨーク在住。
──主人のラチェットが亡くなったと知って
「とすると、やっぱりやられたんだな。（殺されたと思っているですね？）そうじゃないんですか？ そりゃ──そうです。ただそう思っただけなんですよ」
──マックイーンの経歴
「ええ、秘書です。いや、ただの秘書だったんです。（秘書になってどれくらい？）一年ちょっとです。ミスター・ラチェットとは一年ちょっと前に会ったんです。ペルシャにいる時、石油採掘権を調べるためにニューヨークから行ったんです。友人数名とぼくは、このことでひどい損害を被っていたのです。ミスター・ラチェットと同じホテルに泊まっていて、前の秘書と悶着起こしていたところで、ぼくに秘書にならないかと申し出があったので引き受けたのです。いろんなところを旅行して回りました。ところが、言葉が通じないので思うに任せなかったのです。私の仕事は秘書というより案内人のようなものでした」
──主人ラチェットについて
「姓名は、サミュエル・エドワード・ラチェット。アメリカ市民ですが、どこの生まれか知りません。ラチェットは、自分のこと、アメリカでの自分のことを一切口にしませんでしたから。どうしてか知りません。何か知られたくないことあったと想像しています。正直言って、納得していませんでしたよ。親戚を口にしたことはありません。（あなたにも何か考えがあるようですね？）そうですね、あります。ラチェットは本名ではないと思います。アメリカを離れたのも、あるいは何かから逃れるためでしょう。うまく逃げおおせていたんですがね、二週間ばかり前までは。（それで？）手紙が舞い込んだんです。手紙は見ました。手紙を整理するのが僕の役目ですからね。最初の手紙は二週間前に届きました。手紙は棄ててません。二通はファイルに残っていると思います。一通はラチェットが怒って破いてしまいました」
──ラチェットへの手紙 1通目
われわれをまんまと出し抜いて逃げおおせたと思っているんだろう？ そうはいかない。いよいよおまえをつかまえにかかるぞ、ラチェット、そして、きっとつかまえてみせるぞ！
──ラチェットへの手紙 2通目
汽車の中だぞ、ラチェット。それも近いうちだ。逃がしはしないぞ、わかってるか？
──手紙についてのポアロの見解
「この手紙は一人の人物が書いたものではありません。二人、あるいはそれ以上の人物が書いたものです──めいめいに1つの言葉を一文字ずつ書いたのですよ。しかも、活字体でね。こうすると筆跡鑑定が難しくなるのです」
──ラチェットがポアロに助けを求めてきたことについて
「あなたに？（手紙を受け取った時どんな風でした？）なんとも言えませんね。いつも落ち着いた様子で笑いを飛ばしていましたよ。でも、なんとなく、表面は落ち着いていましたが、その下になにか大変なことが隠されているといった感じでした」
──マックイーンは、ラチェットをどう思っていたか
「好意？ いや、もっていませんでした。はっきりとは言えません。態度にも不快なところはありませんでしたしね。本当のことを言いましょう。ぼくはあの人に好意を持っていませんでしたし、信用もしていませんでした。残酷で危険な人物だと思っていました。だからと言って、自分の意見を押し付けるわけじゃありませんがね」
──最後にラチェットを見たのはいつか
「昨日の十時頃だったでしょう。口述筆記をとりにあの人の車室に行った時です。ペルシャで手に入れたタイルと古陶器のことでした。送ってきたものが買ったものと違っていたのです。この問題では、いままでにも、長い、しちめんどうな手紙のやりとりがあったんですよ。（それが最後だったんですね？）ええ、だと思います」
──脅迫状を受け取ったのはいつか
「コンスタンチノープルを発った日の朝でした」
──ラチェットとの関係は上手くいっていたか
「ここのところで、ぼくは総毛だって進退きわまるところになっているんでしょうね。ところが、ベストセラーの本の題名じゃないが『おれをやっつける切札はない』ですよ。ラチェットとぼくの間はすこぶるうまくいっていたんです」
──聞き取りが終わって
「（他人には漏らさないように）召使のマスターマンに話さないわけにはいかないでしょう。（知っていたら口外しないように言って）そのことなら大丈夫ですよ。なにしろイギリス人ですからね、『自分のことは自分のこと』流でやりますよ。アメリカ人を軽蔑していますし、ほかの国の人間には軽蔑どころか関心も持っていませんよ」
──ポアロのマックイーンに対する印象
「正直で、すなおそうな男ですよ。もしなんらかの形で事件に関係しているとしたら、主人に好意のかけらくらい持っているように見せそうなものなのに、そんなそぶりも見せなかったことは事実だが、だからといって、頭から疑ってかからなければなんとも思えませんな。ムシュー・ラチェットはどんな場合にも自分の考えを他人に漏らさない人物のようですからね」
ラチェットの車室
窓は開け放たれていて非常に寒い。わざと開けておいたのは逃げ出すためと思われるが、外の雪では役に立たない。指紋はなし。拭き取られたため。
ラチェットは仰向けになっていた。パジャマの上着は、ボタンを外され、まくり上げられていた（医者が調べたため）。殺され方は、見事な手際とは言えない。何者かがそこに立って何度も刺したとしか思えず、傷は十二ヶ所。一つ二つはかすり傷程度。致命傷とも言うべき傷は、少なくとも三ヶ所。
変な二ヶ所の傷。深くて血管まで達しているが、傷口が開いておらず、それほど出血していない。恐らく、この傷を受ける前に既に死んでいたと思われる。犯人は、目的を達していないと思って引き返して来た可能性もある。
ラチェットの右腋の下、右肩のそばの傷は、右手では非常に困難。左手でやった傷に間違いない。犯人は左利きと言って良いが、右手でやった傷もある。犯人二人説浮上。
電灯は、車掌が毎朝1十時に消すことになっている。車室のスイッチは切ってあった。枕元の電灯だけ点いたままだった。
仮説。第一の犯人は、被害者を刺し、電灯を消して部屋を出た。第二の犯人は、第一の犯人が殺した後とは知らずに、死体となった人間を刺した。これは偶然の一致なのか？ 二人の人間が関係したことを示す形跡がどこにあるのか？
ラチェットの枕の下に手を入れると、自動拳銃が隠されていた。弾は全て込めてある。ラチェットの普段着が壁の掛け釘にかけてある。洗面台の蓋代わりのには、水を入れたコップの義歯、空のコップ、ミネラル・ウォーターの瓶、大きなフラスク、葉巻の吸い殻、黒くなった紙の燃えくず、マッチの燃えさし二本など入った灰皿。
空のコップには薬物が入っていたと思われる。被害者は抵抗もなく殺されたのではないか。
二本のマッチは形状が違う。一本は丸く、もう一本は平たい。丸い方はラチェットが持っていたもの。平たい方は不明。
床にハンカチが落ちていた。隅にイニシャル「H」。婦人用のハンカチ。
床にパイプ掃除機（クリーナー）が落ちていた。しかし、ラチェットの服のポケットにパイプはなかったし、煙草も煙草入れもなかった。
パジャマの胸ポケットから金時計を見つけた。ふたはへこみ、針は一時十五分で止まっていた。
仮説。平たいマッチは、犯人が使ったものだと信じている。マッチは、ラチェットが使ったのではなく、犯行の動機を突き止められる書類を燃やすために使った。多分手紙。黒こげになった紙から文字が浮き上がった。
小さい デイジー・アームストロングのことを 忘れ──
被害者の本名とアメリカを離れなければならなかった理由が判った。名前は、カセッティ。アメリカで起こった事件を関係がある。
隣の車室に通じるドアは、向こう側からかんぬきがかかっていた。
★今でも多くのシューターを困らせている「ボム押せない病」(ゲームミュージックなブログ・Ver.FC2)
私もシューティングでボムはほとんど使いません。本当に緊急回避の時のみです。シューティングにおいて、ノーミスノーボムクリアーこそ至高のクリアーと思っています。
記事について、ちょっと補足しますと、
＞例えば、『レイストーム』。これはボムがロックオンの蓄積型なのですが、
これはハイパーレーザーと言い、厳密な意味でのボムとは違います。『レイストーム』でボムに相当するのは、ショットとレーザーの同時押しによるスペシャルアタックです。スペシャルアタックは、ロックオン攻撃をすることでスペシャルアタックゲージを溜めて行う特殊攻撃で、広範囲の敵を殲滅させなおかつ撃った瞬間無敵になる、いわゆる緊急回避ボムです。
正直、ハイパーレーザーの方がスコア稼げるし、威力もあるし、ロックオンをMAXにするだけで使えて回数無制限なのです。そのため、自機にR-GRAY1を使用していれば素早くロックオンできて使い放題なので、スペシャルアタックなんて無用の長物なんですけどね。
関連リンク
コンティニュー嫌悪症の原因はアーケードゲームか(ゲームミュージックなブログ・Ver.FC2)
★今日のweb拍手レス
＞2:32 最近、「例大祭」がどうのっていう記事をよく見かけます。東方にハマるきっかけとかって何なんですかね？
すみません。私もwebで話題になっていたのは知っていたけど、「例大祭」のことがなんのことか全く判らなくて完全スルーしてました。後で調べたら、東方プロジェクトの同人即売会博麗神社例大祭のことみたいですが、そもそも東方シリーズをプレイしたことがないのでこれ以上のコメントはできません。
