【涙を】泣けるライトノベルは何ですか?【振り絞れ】

 奈須きのこさん著『空の境界 上下』が1位に来るのは、ある意味で順当と言えるのでしょうか。元々ネームバリューのある人が、同人誌作品の書籍化という異例の形でメジャーデビューし、しかもノベルスの売り上げで1位。もしかしたら、ライトノベル読みの中で、読んだことがない人の方が珍しいのかも知れません(私は珍しい一人ですが)。
 2位の鎌池和馬さん著『とある魔術の禁書目録』は、好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!!さんの紹介文曰く、「下手で読みにくい文章な上に、構成も酷く、さらにツッコミどころ満載の内容」なのに面白いそうです。あらゆるマイナス点をパワーとアイディアで押し切っている作品のようですが、その手の作品はテンションが続かないとあっさり読者に見切りをつけられてしまいます。かつての『スレイヤーズ』が良い例ですね。
 3位のいわなぎ一葉さん著『約束の柱、落日の女王』は、以前日記で書きましたが、今年の新人さんで一押しの作品。多少粗はあるものの、構成力があり、思っていたより読み応えもあります。最後のオチの解釈に意見が分かれると思うけど、作品自体の水準は比較的高いです。ただ難を言えば、富士見書房はこの手の作品を書く作家さんをあっさり埋もれさせていく傾向があること。櫻井牧さんや年見悟さんは、今何を書いているのか判らないし。貴子潤一郎さんは短編をちょこちょこと書いていますが、そろそろ長編も発表しないと埋もれちゃいますよ。

1位:空の境界 上下(著:奈須きのこ)
「商業デビューということで一つ」
「TYPEMOONだからって叩きすぎでしょ。ラノベとして考えれば普通に面白い」
「新人というには、ちとグレーゾーンですが、一応これを」
2位:とある魔術の禁書目録(著:鎌池和馬)
「今年最大の問題作」
「細かい設定と登場人物の直球さがグッド。まるで映画版ドラえもんみたいだ」
「最強にして最多の妹萌え小説を読んで熱く燃えたぎれ!」
「近年希に見る超ストレート。そのストレート具合に惚れた」
「欠点も多いけど、それをカバーするだけの勢いがある」
3位:約束の柱、落日の女王(著:いわなぎ一葉)
「今年の新人のなかで、一番しっかり話が描けてると思う。ちょっと端折った感じがもったいないが、以前大賞を受賞した「12月のベロニカ」よりも面白いと思うけどなぁ」
「文句なし… ですね「名作」と言ってしまいます」
「新人とは思えなかった。とがったところはないけれど、その分、読ませるというか考えさせるというか。ラストに向かって集約されていく感じの構成もいい。胸が熱くなった」
「クリムを助ける側のカルロが逆にクリムに助けられ、本当の自分が存在する意味を理解したのだと思いました。後半の2人の再会シーンには目に涙をためながら読みました」
4位:カレとカノジョと召喚魔法(著:上月司)
「クライマックスの盛り上がりと最後の種明かしにやられました」
「先を読ませない展開、戦闘描写の丁寧さがよかったです」
「どんでん返しにつぐどんでん返しで、すげー面白いです。二巻がでたばっかだけど、三巻に期待してます」
5位:吉永さん家のガーゴイル(著:田口仙年堂)
「忘れがちですが、この人も2004年1月デビューなので資格ありですね。デビュー作、および同シリーズはホームコメディの傑作でしょう」
「誰にでもお勧めできる質の高い作品だと思います」
「おそらく、単純に面白さではかなりのレベルかと」
「書くペースが速いのも立派だよ。いつまで続くかな」
6位:先輩とぼく(著:沖田雅)
6位:電波的な彼女(著:片山憲太郎)
「新人さんでは一番印象に残りました。
ミステリーとしてはアレですが、文章力もあり良い感じです」
6位:我が家のお稲荷さま。(著:柴村仁)
「燃えと萌えの共存。狐。放電映像のイラスト」
9位:憐Ren刻のナイフと空色のミライ(著:水口敬文)
「新しい感じのボーイミーツガールがよかった」
「とても気持ちの良いボーイミーツガールでした」
9位:タマラセ彼女はキュートな撲殺魔(著:六塚光)
「章ごとのサブタイトルに笑わせて貰った」
11位:空の中(著:有川浩)
「デビューした人ならデビュー作じゃなくてもOKだよね? ファーストコンタクトものSFでの超傑作」
11位:スカイワード(著:マサト真希)
11位:ホーンテッド!(著:平坂読)
「合う合わないがかなり分かれているようですが、良くも悪くも、今年デビューの新人の中では最も「はじけている」作家(作品)だと思う。キャラとかギャグとかストーリー展開とか、いい感じに狂っていて個人的には非常に好き」
14位:まおうとゆびきり(著:六甲田千春)
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