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『こんなマリみては……ちょーくせになりそう
“新世紀エヴァンゲリオン 第弐拾参話「涙」編”』

可南子「久保、栞?」
祥子「まさか、エヴァのダミープラグは……」
志摩子「そう、ダミーシステムのコアになる部分。その生産工場よ」
祥子「これが……」
志摩子「ここにあるのはダミー。そして、栞の為のただのパーツに過ぎないわ。
 人は神様を拾ったので喜んで手に入れようとした。
 だから罰が当たった。
 それが、2年前。
 せっかく拾った神様も消えてしまったわ。
 でも、今度は、神様を自分で復活させようとしたの。それが、アダム。
 そしてアダムから神様に似せて人間を作った。それが、エヴァ」
可南子「ヒト、人間なんですか?」
志摩子「そう、人間なのよ。本来魂のないエヴァには人の魂が宿らせてあるもの。
 みんなサルベージされたものなの。魂の入った入れ物は栞、一人だけなの。
 あの娘にしか魂は生まれなかったの。
 ガフの部屋は空っぽになっていたのよ。
 ここに並ぶ栞と同じ物には魂がない。ただの入れ物なの。
 だから壊すの……憎いから」
祥子「あんた! 何やってんのか、わかってんの!?」
志摩子「……ええ、判ってるわ。破壊よ。人じゃないもの、人の形をしたものなのよ。
 でも、そんなものにすら私は負けた! 勝てなかったのよっ!
 あの人のことを考えただけで、どんな、どんな陵辱にだって耐えられたわ。
 私の体なんて、どうでもいいのよ!
 でも、でも、あの人は……わかっていたのに。
 バカなのよ、私は。大バカ者だわ。
 ……私を殺したいなら、そうして。いえ、そうしてくれると嬉しい」
祥子「それこそバカよ。あなたは。
 エヴァに取り憑かれた人の悲劇……私も同じか」
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