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『こんなマリみては……ちょーくせになりそう
“新世紀エヴァンゲリオン 第弐拾六話「世界の中心でアイを叫んだけもの」編”』

可南子「私の中の可能性。
 今の私が、私そのものではない。いろんな私自身がありえるんだわ。
 そうよ。男嫌いではない、私もありえるんだわ」
祥子「そう思えば、この山百合会も決して悪いものではないわ」
可南子「山百合会は悪くないかも知れない。でも、瞳子は嫌いよ」
由乃「瞳子ちゃんを悪く、イヤだととらえているのは、貴女の心よ」
令「現実を真実に置き換えている貴女の心よ」
乃梨子「瞳子を見る角度、置き換える場所、少し違うだけで、心の中は大きく違う」
聖「真実は人の数だけ存在する」
由乃「でも、貴女の真実は一つよ。狭量な世界観で造られ、自分を守るために変更された情報。ゆがめられた真実よ」
令「ひと一人のが持ち得る世界観なんて、ちっぽけなものよ」
乃梨子「でも、人はその自分の小さな物差しでしか、物事を計れない」
由乃「与えられた他人の真実でしか、物事を見ようとしない」
令「瞳子ちゃんの縦ロールはドリル」
祥子「乃梨子ちゃんは仏像マニア」
志摩子「と、教えられていたら、そう思いこんでしまう」
乃梨子「仏像だって、楽しいことはあるのに」
祥子「受け取り方で、別のものになってしまう脆弱なものよ。人の中の真実はね」
聖「人間の真実なんて、その程度のものよ。だからこそ、より深い真実を知りたくなるけどね」
祐巳「ただ、貴女は人に好かれることに、慣れていないだけよ」
祥子「そうやって、祐巳の顔色ばかり窺う必要なんてないのよ」
可南子「でも、みんな私が嫌いじゃないかな」
由乃「アンタバカァ? 貴女が一人で思いこんでいるだけかも知れないじゃない」
可南子「でも私は私が嫌いなのよ」
瞳子「自分が嫌いな人は、他人を好きに、信頼することはできないわ」
可南子「私は、卑怯で、臆病で、ずるくて、弱虫で」
祥子「自分がわかれば、優しくできるでしょ」
可南子「私は、自分が嫌いだわ。
 でも、好きになれるかも知れない。
 私は、ここにいても良いのかもしれない。
 そうよ。私は私でしかない!
 私は私だわ。祐巳さまを好きでいたい。
 私は、祐巳さまの妹になりたい!
 そうよ! 私はここにいてもいいんだ!!」
祥子「おめでとう」
令「おめでとう」
由乃「おめでとう」
志摩子「おめでとう」
乃梨子「おめでとう」
瞳子「おめでとう」
蔦子「おめでとう」
真美「おめでとう」
三奈子「おめでとう」
聖「おめでとう」
江利子「おめでとう」
蓉子「おめでとう」
祐巳「おめでとう」
可南子「あ、ありがとう」

「母に、ありがとう」
「父に、さようなら」
「そして、すべての子供達に」
「おめでとう」

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