柏木「見ろよ、みんなドレスで着飾ってる」
蓉子「当然だな、パニッシャー気取りのイカレ妹の運命がかかってるんだからな。
今のリリアン女学園はポップコーンだ。十分、火が通って破裂するタイミングを待ってるのさ」
江利子「聞いたか蓉子、賞金が出たぜ」
蓉子「いくら」
江利子「五万だとよ。円じゃねえ米ドルでだ」
蓉子「へえ？ いよいよ本腰だな、うちらも狙うか。見当はついてんのかい」
江利子「うんにゃ、今んとこ祐巳ちゃんにその気配はねえけど」
柏木「でも、祐巳ちゃんはさっちゃんに憧れてるんだろ。志摩子さんの話じゃそうだった」
蓉子「そいつが見当つかないってことはな、２人の間に何かがあったってことさ。しかし、何かがわからねえ、おかげでみんな疑心暗鬼さ」
江利子「まぁ何でもかまわねえけどよ。とばっちりだきゃあご免だね」
蓉子「心配性だぜ江利子。ここは中立地帯だ、だれも手は出さねえよ」
聖「よぉ！ 紅薔薇さま！！ 相っ変わらずシケた紅茶飲んでんなぁ！！ どうよ景気は！？
何よぉ、ギンナン王子も一緒じゃん。 ハァイ元気ぃ？
こんなイノシシ女と飲んでないでさ、あたしと遊ばない？」
蓉子「日照るからって男漁りに来てんじゃねえよ。それにイノシシって誰のことだ。殺すぞ」
聖「わぁ怖ーい。聞いたギンナン王子？ こいつってば、万年生理不順なのよぉ♥」
蓉子「おう聖？ 表出ろ。いいから表出ろ」
聖「イキんなよ紅薔薇さま、喧嘩しに来たんじゃねぇよ。いー話があんのよ、金んなる話」
蓉子「……祥子の妹探しの話だろ？」
江利子「蓉子とその話をしてたところだ。この学校で知らねえ奴ぁいねぇだろ」
聖「ありゃそうなの？ なんだつまんねぇ」