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マリア様がみてる PANZER COP
聖「山百合会発足から××年──生徒会対立の混迷からようやく抜け出し、健全な学園生活を図るべく『三自治会会長の統一選挙』の名の下に強行された急速な生徒会再編成が、その実を結びつつある一方で、この学園は多くの病根を抱えていた。
わけても戦後の経済成長が生みだした中産階級と上流階級の対立と、山百合会内の三薔薇派閥を温床として急増した組織的闘争は、これに対処すべき風紀委員の能力を越え、深刻な社会不安を醸成していた。
山百合会の学校運営への介入を抑え、合わせて、生徒会への昇格を目論む風紀委員内部の動きを牽制すべく、学園は第三の道を選択することになる。高等部にその活動を限定しつつ、独自の権限を強力な戦力を保有する学園理事長直轄の実働部隊。リリアン治安警察機構、通称“百合警”の誕生である。
その迅速な機動力と強大な打撃力で、高等部を舞台に治安の番犬として栄誉を独占し、第三の武装集団として急速に勢力を拡大した“百合警”。しかし当面の敵であった反生徒会集団や非行生徒にかわり、組織された生徒会勢力=学園ゲリラが台頭するに及んで状況は大きく転回することになる。
様々な派閥によって分裂化を余儀なくされた山百合会、わけても“セクト”と俗称される武装集団と“百合警”の中核をなす『特機隊』との闘争は苛烈をきわめ、時に市街戦の様相を呈することもしばしばであり、激しい学生世論の指弾を浴びた。
峻厳な正義への賛辞は権力の走狗への呪詛に変わり、相対的安定=繁栄への期待に向けて流れ始めた世情の中で『特機隊』は急速にその孤立を深めつつあった。
強化服と重火器で武装し、“ケルベロス”の俗称で生徒たちを震え上がらせた特機隊の精鋭たちもその歴史的使命を終え、時代は彼女等に新たな、そして最終的な役割を与えようとしていた」
祐巳「
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祥子「白薔薇さま! 私の祐巳にいい加減なことを教えないで下さい!! 祐巳も変なのコスプレして『へぇ〜』なんて言うんじゃありません!」