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マリア様がみてるSRPG 『ファイアーエムブレム 紅炎の戦姫』
支援会話 蓉子×祥子

蓉子「祥子、私は、次にどう動けばよくて?」
祥子「あ、はい。……ロサ・キネンシスは、えっと……」
蓉子「どうしたの?」
祥子「いえ、その……。私がロサ・キネンシスを相手に命令するのは、どうも申し訳ない気がして……」
蓉子「どうして? 祥子は、この軍の“将”じゃない。軍の者に命令を下す。それは、当然のことでしょう?」
祥子「それは、そうなのですが……」
蓉子「祥子、厳しいことを言うようだけど、甘えてはだめ。将の甘えは、部下の甘えに繋がるわ。今、祥子は、この軍を率いる将軍。そして、私は、その一部将。だから将軍として、毅然とした態度で望まないと」
祥子「は、はい!」
蓉子「よろしい。では将軍、ご命令を!」

祥子「ふう……」
蓉子「祥子」
祥子「あら、ロサ・キネンシス」
蓉子「祥子、疲れているのではない? 少し休んだ方が……」
祥子「いえ、そうもしていられません。早く軍を進めないと」
蓉子「焦って軍を動かしても、失敗の元になるだけよ」
祥子「焦ってはいません。不可能な作戦を推し進めたりはしていませんから。ですが、できる限り、早く軍を進めないと」
蓉子「どうして?」
祥子「私たちが早く進軍すれば、今の状況から救われる人たちが、それだけ多くなります。違いますか?」
蓉子「……そうね」
祥子「私たちが戦っているのは、もちろん、この戦争に勝つためです。ですが、確実な方法を選びすぎて、そうならなくてもいい多くの人を犠牲にして戦って、それで勝って、本当の勝利と言えるのでしょうか?」
蓉子「……」
祥子「あっ、すみません。生意気なことを言って……。ロサ・キネンシス……怒っていらっしゃるのですか?」
蓉子「そんなことないわ。うれしいのよ。祥子の言う通りだわ。私は“勝つ”結果だけ考えすぎていた。祥子も、もう一人前ね」
祥子「そんなことは……でも、ロサ・キネンシスにそういってもらえるならのは、嬉しいです」
蓉子「そう? 光栄だわ。ふふふ……」

祥子「この戦いが終わったら。ロサ・キネンシス、どうするつもりですか?」
蓉子「えっ。ふふふ……気が早いわね。もう勝ったつもり?」
祥子「いえ、そういうわけでは、ないのですが」
蓉子「そうね……とにかく、薔薇の騎士団を立て直すことが第一だから、それに全力を尽くすと思うわ。どうして、そんなことを?」
祥子「いえ……戦いが終わったら、また、色々教えていただきたい。そう思いまして」
蓉子「山百合会時代のように?」
祥子「はい!」
蓉子「そうね、あの頃のように……。でも、もう、そんな必要はないわ。祥子は立派な一軍の“将”よ。教えることなんて、なにもないわ」
祥子「そんなことは……」
蓉子「自分に自信を持ちなさい。自らに自信を持てない“将”に、部下は命を預けたりしないわ。そう思わない?」
祥子「……はい」
蓉子「これが、私に教えられる、最後のことかしら。これからの私と祥子は、姉妹ではなく同志よ。戦いが終わった後でも、役に立つことがあれば力になるわ」
祥子「本当ですか!」
蓉子「もちろんよ。これだけは忘れないで。私はいつでも祥子の味方よ」
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