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Great Batter Ogasawara

祐巳「…………」
ちさと「ごきげんよう、祐巳さん。どうしたの? 黄昏れちゃって」
祐巳「……ごきげんよう。ううん、別になんでもないの」
ちさと「なんでもない顔に見えないけどねえ。『お姉さまの様子がおかしいわ? どうしたのかしら?』って考えてない?」
祐巳「どっ、どうしてわかったの!?」
ちさと「わかるわよ。祐巳さんの悩みには、いつも祥子さまが関係してるもの。差し障りのないなら相談に乗るけど」
祐巳「……実は、さっき薔薇の館に行ったら、お姉さまが窓の方をボーっと眺めながら、何かブツブツ呟いていたの。紅茶をお出ししても、まるで上の空で……」
ちさと「う〜ん、それはいつもの毅然とした祥子さまと様子が違うわね。何かを呟いていたって言ったけど、何を呟いていたか判る?」
祐巳「人の名前だったような気がする。確か、『道大様……道大様』って」
ちさと「道大様……」
祐巳「お姉さまが、柏木さん以外の男性の名前を呟くなんて、今までなかったから……」
ちさと「お姉さまに恋人ができた。とか?」
祐巳「まさか!!」
ちさと「多分、そんなことはないから。安心していいわよ、祐巳さん」
祐巳「なんで、判るの?」
ちさと「祥子さまが呟いていたのは、多分、北海道日本ハムファイターズ小笠原道大内野手のことね」
祐巳「小笠原……道大?」
ちさと「昨シーズンのパリーグ首位打者。ベストナインにゴールデングラブ賞も取った、日本ハムファイターズの中心選手よ。今は、今月5日のダイエー戦で右第12浮肋骨骨折のケガをして選手登録から外れているわ。そうねえ、復帰は早くて来月かな」
祐巳「そのプロ野球選手とお姉さまになんの関係があるのかしら?」
ちさと「私の情報網によると、人にはあまり言わないけど祥子さまはかなりの日本ハムファイターズファンらしいの。名字が同じだからか小笠原選手のファンで、応援歌もそらで歌えるみたいよ」
祐巳「!? そんなこと……私……知らなかった」
ちさと「先月の19日、祥子さまが朝からすごく機嫌悪かったでしょ」
祐巳「うん。厳しいのはいつものことだけど、何というか、言葉が刺々しいというか」
ちさと「前の日にあった東京ドームの日本ハム−ロッテ戦で、祥子さまが応援する日本ハムは大敗したの。2−13で。それだけじゃなく、日本ハムが負けた翌日は、基本的に機嫌が悪いみたい。祐巳さんは、そう感じなかった?」
祐巳「うんん、全然。私の前でそんなそぶりは、今まで見せたことがなかったわ。今日になって急に、という感じ」
ちさと「昨日(17日)は、お得意さんのロッテ戦で負けたから、いつもよりショックなのかもしれないわ。祐巳さんは、プロ野球とかあまり興味なさそうだから判らないと思うけど。普段カモにしているチームに負けると、ライバルにしているチームに負けるより悔しいこともあるのよ」
祐巳「そんなものなのかなあ」
ちさと「私と祥子さまの気持ちを理解するには、まずプロ野球に興味を持つことね。ご家族の方で、野球が好きな人はいて?」
祐巳「お父さんと弟の祐麒は、テレビで結構見てるみたいだけど……」
ちさと「だったら一緒に見て、一緒に応援してみたらいかが? ルールなんか投げて、打って、走るさえ理解できれば楽しめるから」
祐巳「そうねえ。うん。がんばってみる」
ちさと「ところで祐巳さん。そのお父さんと……えっと祐麒さんは、どこのプロ野球チームを応援しているのかしら?」
祐巳「確か……巨人かな?」
ちさと「…………。折角だから祐巳さん。帰る前にこの歌を覚えていった方がよろしくってよ。私の後に付いてきてね。
 『小笠原村には海がある 小笠原村にはイルカがいる
 小笠原村には夢がある〜 毎日サバイバル〜 小笠原!
 立ち〜上がれ小笠原 この〜世の為に〜 島〜国が生〜んだ 和製大砲』
 かっとばせ〜! 小笠原!!」
祐巳「かっとばせ〜! 小笠原!!」
ちさと「そう、その調子よ。この歌を祥子さまの前で聴かせてあげれば、きっと元気になると思うわ」

参考サイト
北海道日本ハムファイターズ公式サイト
北海道日刊スポーツ
FIGHTERS PUROPULSION CLUB:球場で実録音した日本ハムファイターズ選手の応援歌が聴けるファイターズファンサイト。
【マリア様がみてる】IN プロ野球板(プロ野球@2ch掲示板)

大ちゃんマジック

ちさと「…………_| ̄|●」
乃梨子「ちさとさま、どうしたんですか?」
ちさと「神宮球場のヤクルト戦で、先発久保田が大荒れ。2回6失点は酷いわ……」
乃梨子「でも、その分を猛虎打線が取り返したじゃないですか」
ちさと「取られたら取り返せばいい何てよく言うけど、ものには限度があるわ。せめて初回の2点で抑えていれば勝てた試合じゃない。打線を信頼することと打線を当てにすることを混同してもらっては困るわ」
乃梨子「混同はしていないと思いますけど」
由乃「…………_| ̄|●」
ちさと「ナイムネは、何あっちで四つんばいになってるのかしら? 犬のマネ? 変わった趣味ね」 乃梨子「いえ、違います。ちさとさまと同じです。我が横浜ベイスターズが、先発木佐貫をコテンパンにのしてさしあげたんです。コテンパンですよ。コッペパンじゃありません」
ちさと「あなたもずいぶん言うようになったわね」
乃梨子「当たり前じゃないですか。もう去年とは違うんです。3年連続最下位だけは嫌なんですよ」
ちさと「わかるわ、その気持ち。あの屈辱は、味わった味わった人にしか判らないわよね」
乃梨子「横浜ベイスターズは、2年連続で止まってますけどね」
ちさと「なによ。横浜ベイスターズの前身大洋ホエールズは、1954年から59年まで6年連続最下位だったでしょ」
乃梨子「でも、翌年の60年に三原脩監督が就任し、弱小の大洋ホエールズを日本一へ導きました。かの有名な三原マジックです」
ちさと「大ちゃんマジックなんてありえな〜い」

参考サイト
横浜ベイスターズ記録サイト「あと何?」
山下大輔監督&横浜ベイスターズ@AA保管庫

阪神甲子園球場建て替え計画

ちさと「雨は嫌いだわ」
乃梨子「好きな人はあまりいませんね」
ちさと「プロ野球が中止になるから」
乃梨子「そういうことですか。でも、ドーム球場なら雨でもプレイできますよ」
ちさと「でも、ドーム球場ってあまり好きじゃないのよねえ」
乃梨子「何でですか?」
ちさと「雨でも野球ができるのが最大の利点だけど、ほとんどのドーム球場って人工芝でしょ。野球はやっぱり天然芝でやるべきよ」
乃梨子「ならドームで天然芝を使えばいいじゃないですか」
ちさと「そういうわけにもいかないの。天然芝は陽が当たらないと育たないから。ドームで天然芝を維持するためには、シーズンが終わるたびに全部張り替えないといけないのよ」
乃梨子「それはコストがかかりそうですねえ」
ちさと「種をまけば勝手の育つ露天球場の天然芝と違って、定期的に芝を張り替える必要があるから維持費がバカにならないの」
乃梨子「そういえば、何年も前から甲子園をドーム球場にしようという話が出てますが」
ちさと「甲子園の老朽化による建て直しは、もはや避けられないわ。天然芝を使って自然光の入るドームというと、福岡ドームのような開閉式にするのが手っ取り早いけど、甲子園独特の外観を失うのは明白。正直いうと、難しいわね」

参考サイト
北海道版「栗山カップ」開催へ(栗の樹ファーム)(スポニチアネックス)

参考ニュース
甲子園建て替えプロジェクト発足、08年めどに着工(大阪日刊スポーツ・なにわWEB)

たった一つのエラーが……

由乃「……あれ? ちさとさんは?」
乃梨子「そこです」
由乃「どこよ?」
乃梨子「剣道場の端っこです」
ちさと「_●□=」
由乃「ブザマね」
乃梨子「エース井川の復活に賭けた試合で、あのザマですからね。ふて寝したくもなるでしょう」
由乃「もっとも、我が巨人も5回表までは抑えられて、その裏に先制点を取られたけど」
乃梨子「4回表のローズ、高橋由、清原を連続三振にした時は、『よっしゃー! これで藪病克服や!』ってちさとさんが叫んでました」
由乃「全く藪病を克服してなかったけどね。6回に逆転してから完全に流れは変わったわ」
乃梨子「『今日の戦犯は関本だな。あのエラーで全ての流れが変わった』とも言ってました」
由乃「確かにあそこでダブルプレーを取られたら、まだ流れは阪神に傾いていたわ」
乃梨子「それ以前に、先頭バッターの工藤投手に四球を許すのは頂けません」
由乃「絶対打ち取らなきゃいけない相手を歩かせてるようじゃ、エースとして失格ね。ところで、乃梨子ちゃんはベイスターズを応援しないの?」
乃梨子「私は、お二人ほど熱狂的じゃないし、何より大ちゃんを信じてますから」
ちさと「う〜ん……」
乃梨子「?」
由乃「寝言かしら?」
ちさと「工藤め〜……」
由乃「あらあら、夢の中でも工藤さんに苦戦させられてるのかしら?」
ちさと「……ぬるぽ」
由乃「
 ∧_∧  \\ 
( ・∀・)   | | ガッ
と    )    | | 
  Y /ノ    人  
   / )    <  >_∧∩
_/し' //. V`Д´)/ ←ちさと
(_フ彡        / 

三浦大輔に勝てません

ちさと「もう、ワケわかんないよ……」
乃梨子「これで阪神は、対横浜戦を開幕7連敗。はっきり言って横浜には1勝もしてません」
ちさと「先発久保田の調子が不安定で、3点に抑えたのが奇跡みたいだったわ」
乃梨子「逆に三浦は、7安打許しても安定したピッチングで、3塁を踏ませませんでした」
ちさと「しかも三浦の3勝の勝ち星は、全て阪神から取ったもの。そう思うと悔しさも通常の3倍だわ」
乃梨子「正直、私が見ても今年の横浜は、特別に強くなったという印象がないんです。去年と違うのは、佐々木投手の復帰で1、2点差の試合を確実に勝つようになったくらいです」
ちさと「今日の試合でも、9回裏に三浦から川村に交代した後、金本、アリアスの安打で一死一・三塁のところに佐々木を登板させたわ。そんなにセーブポイントが欲しいか!」
乃梨子「欲しいのはセーブポイントじゃなくて、チームとしての勝利です」
ちさと「そんなんわかってるわよ!」
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