ちさと「アテネ五輪野球で最も恐れていたことが……_| ̄|●」
乃梨子「準決勝で負けちゃいましたね。オーストラリアに」
ちさと「しかも、相手投手のオクスプリングに強力打線を封じられ。6回表に入れた1点を我らがウィル様が守りきって、完封リレーされるなんて、ありえ…………たかも」
乃梨子「その上、最後打席で谷が一塁ベース上で右足首をねんざしました」
ちさと「谷は、アテネに来てから調子が良いように見えなかったから、あえて村松に替えてもよかったわ」
乃梨子「谷、調子悪かったですか?」
ちさと「和田や高橋由と比べれば悪いでしょ。トーナメント戦は一発勝負なのよ。勝つためには、ちょっとでも調子の悪い選手をスタメンから外すのは当たり前。打線の形や勝ちパターンにこだわりすぎたわね」
乃梨子「融通を利かせれば勝てたと言いたいのですか」
ちさと「村松を出せば良かったのよ。村松を」
乃梨子「それを言うなら、小笠原もなかなか打てずに苦しんでましたが」
ちさと「これも、小笠原に替えてキムタクを出せれば良かったんだけどね」
乃梨子「木村拓也は外野手ですが?」
ちさと「キムタクは、かつて二塁を中心に内野を守っていたわ。ただ、オリンピック直前に太ももをケガしてはねえ」
乃梨子「そのケガのおかげで、代表入りしても一塁コーチやブルペンキャッチャーをやってました」
ちさと「普通ならありえないよね」
乃梨子「途中経過ですが、準決勝のカナダ−キューバは、3−2でカナダが勝っているみたいです」
ちさと「このままカナダが勝つなら、私はオーストラリアを応援するわ!」
乃梨子「ウィリアムスがいるからですか?」
ちさと「当然! ウィリアムスのスライダーが描く放物線は、栄光への掛け橋なのよ!!」
乃梨子「スライダーは放物線を描かないと思いますけど」
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ちさと「近鉄とオリックスの合併が、オーナー会議で正式に承認されたわね。予定通りに」
乃梨子「ずいぶん冷めた言い方をするんですね」
ちさと「だってー、これまでの流れを考えれば、合併が承認されない方がおかしい」
乃梨子「ちさとさまの方こそ、今まで合併には頑なに反対していたじゃないですか」
ちさと「今でも反対しているわよ」
乃梨子「なら何故?」
ちさと「前から言ったように、一つ減ったらまた一つ増やせばいいじゃないの」
乃梨子「前も言いましたように、そんなこと気楽に言わないで下さい」
ちさと「その為の布石が、今日のオーナー会議で決まった野球協約改正による加盟料、参加料の緩和じゃないの」
乃梨子「ちさとさま、それは間違っています。正しくは、野球協約改正による加盟料、参加料の緩和を実行委員会で協議する、です」
ちさと「まあ、何であれ、新球団が加盟しやすくなるかもしれないわけだから、この点だけを喜びたいわ」
乃梨子「オーナー会議では、以前西武の堤オーナーが発言した『もう一つの合併』について進展はないと報告されました。これで来季は、セ6球団、パ5球団の2リーグで行うことがほぼ確定。オーナー会議の後に、堤オーナー自身から『もう一つの合併』の真相も明らかになりました」
ちさと「結局、7月の段階で話があったのはダイエーとロッテだった。ところが、ダイエーはその時点での合併を拒否した。もし、この先1リーグ化する様なことがあれば、巨人戦を組めることで少しは取りかえせるからね。だから、売却にも応じなかった。けどいずれ、ダイエー本社がもし産業再生機構から支援を受けるとなると、ダイエー球団は十中八九、売却か合併を余儀なくされるわ」
乃梨子「そこで、再度ロッテの登場ですね」
ちさと「そうよ。西武は合併しないとはっきり言ったし、日本ハムは移転したばかりなので論外。残るはロッテのみ。ロッテは、ダイエーと合併すれば韓国に近い福岡を拠点にできるわ。何しろ、ロッテは韓国の大財閥で、韓国のプロ野球リーグにも球団を持っているから。合併すれば交流戦をしやすくなって、前年度よりは増収になること間違いなし。これほど都合の良い合併はないわね」
乃梨子「合併されるか、売却されるか。どちらになるかは、ダイエー本社次第。というわけですね」
ちさと「理想論を言えば。合併で減った分を新たな新球団で補完し、ダイエーは売却の方向に進んで、セパの交流戦(インターリーグ)を来季に行うことね」
乃梨子「9日と10日には、プロ野球選手会と経営側との協議交渉委員会(労使交渉)があります」
ちさと「選手会側は、合併が承認したらストをやると宣言しているけど、ちゃんとスト回避の譲歩案も出しているわ。あとは、経営側が意固地にならずに歩み寄ることが出来るかどうかね」
オーナー会議要旨
一、オリックスと近鉄の合併を正式承認し、来季はセ・リーグ6、パ・リーグ5の11球団による2リーグで実施する。
一、西武の堤オーナーから、ダイエーとロッテの「新たな合併は進展が見られない」と報告。
一、セ、パの交流試合導入などを協議するため、9月29日に臨時オーナー会議を招集する。
一、コミッショナーの権限を強化する。
一、新球団の加盟料60億円、参加料30億円は緩和の方向で、野球協約の改正を検討する。
オーナー会議要旨(スポーツナビ)より
ちさと「愛ゆえに選手は苦しまねばならぬ!! 愛ゆえにファンは悲しまねばならぬ!! 愛ゆえに……こんなに苦しいのなら、悲しいのなら…………愛などいらぬ!!
私は、その時から愛をすてた! いや球団代表の星がめざめたのだ!! 代表に愛などいらぬ!! はむかう者には解雇あるのみ!!」
乃梨子「あんたは聖帝サウザーですか?」
ちさと「私は蟻の反逆も許さぬ! 球団を支えるのは情ではない! どんな反逆も許さぬ血の粛清なのだ!!」
乃梨子「だから、そういう笑えない冗談はやめて下さい。それはさておき、選手会は、ついに切り札を使ってしまいました。」
ちさと「18日からプロ野球史上初のストライキに突入か……」
乃梨子「選手会は、近鉄とオリックスの合併凍結を譲歩し、新規参入を認めて来季6球団でやることと近鉄選手の自由移籍を求めましたが、NPB側から誠意ある回答を得られませんでした」
ちさと「大体おかしいのよ。この合併が表に出て、1リーグが囁かれた頃に『来季パ5球団じゃ経営が成り立たない』と言っておきながら、NPB側は今になって来季5球団でやることを固持してる。交流戦を入れた6球団でのシミュレートでは、赤字は出ても今年の半分には出来ると結果が出てるにも拘わらず、球団を増やす努力を先送りしようとする。新球団参入を2006年からにしていたら、水面下で進んでいるというもう一つの合併が成立しちゃうじゃないの。新球団参入の話をうやむやにしたまま、10球団1リーグに進めてしまおうというパ・リーグ側の思惑が見えるわ」
乃梨子「どうも、セ・リーグの巨人を除いた5球団は、選手会と同じく新規加入を含めた来季12球団に賛同していたが、パ・リーグ側は難色を示したようです」
ちさと「NPB側も一枚岩ではなかったということね。それにしても、会議後の記者会見でロッテ瀬戸山代表が言っていたことは理解しがたいわ」
乃梨子「NPB側が12球団の連名で出した文書を読むと、私たちは譲歩したけど選手会が主張を固辞し続けたと言わんばかりの内容です」
ちさと「逆だろ、それは。ストの大目的である合併の凍結を認める代わりに、来季新球団を入れて12球団でやりましょうと、こっちが譲歩してんねん。それが、わからんかなあ」
乃梨子「それを来季からにするか、2006年からにするかで纏まらず、妥結に至らなかった。NPB側は、新規参入申請に対して『新規加入の申請もきているので、これから誠意も持って審査をしていかないといかないが、来年から必ず12球団となると、時間的な問題がある。審査には誠意をもって公正にやらなければいけないが、やはり時間が必要。2005年からに向けて最大限の努力をするといえない』と言っていますが」
ちさと「時間がないわけないでしょ。新規参入に1年待たなければならない意味が判らない。これは、最初から門前払いをする気であるとしか思えないわ。野球協約の第35条には、
第35条 (審査の手続き) 実行委員会およびオーナー会議は、球団から第31条による承認の申請のあった事項にかんし、申請を受理した日から30日以内に申請事項にたいする決定を球団に通達しなければならない。と書いてあり、申請したライブドアや楽天に対して、NPBは遅くとも来月中に何らかの結論を出さなくてはならない。審査をするのに時間が必要という言葉が出てくること自体おかしいですよ、カテジナさん。申請がきてもすぐに審査できないとするなら、明らかな野球協約違反になるわ」
球団はこの通達を受けた後でなければその申請事項を行なうことはできない。
ちさと「もはや、無責任コミッショナー根来には、呆れてものが言えないわ」
乃梨子「根来前コミッショナへの単独インタビューが、読売新聞に掲載されました。根来氏は、ストを決行した選手会を批判しつつ、問題の早期収拾と選手・球団。ファンが三位一体となった球界改革を訴えました」
ちさと「その選手会とNPBの対立を収拾できなくて逃げたくせに、偉そうなことを言いよって」
乃梨子「本来は、間に入って中立な立場として事態の収拾に全力を注がなくてはならないのに、インタビューを読んでると完全に球団側の立場に立って発言してますね」
ちさと「これ以上落としどころがない選手会に対して、白旗を挙げろと」
乃梨子「新規参入について根来氏は、
季の参入については、若干事務的に難しい問題がある。1つ減ったとアろに入るか、さらにもう1つと言ったらそれも入れるのか。そのへんの議論がきちっとしていない。(略)また、有識者会議も必要だ。それも今日言って明日できるような話でない。だから時間は相当かかることは間違いない。1か月以内に受け付けて、イエスか、ノーか決めろと言われても、そんなことはとてもできない。こっちが努力すると言うと、来年から行くんじゃないかという間違いの幻想を抱くなどととんちきなことを言ってますね。つまり、野球協約第35条を公然と『守れません』と言っているようなものです」
乃梨子「先日、プロ野球選手会とNPBの3度目の協議・交渉委員会がありました。6時間以上の交渉の結果、7項目について合意に達し、9月25日と26日のストライキは回避されました」
NPB・選手会 合意文書全文ちさと「前回の争点だった来シーズンの球団数は、新規参入球団を入れた12球団を視野に入れるという方向で落ち着いたわね。新規参入の審査は、今年は急遽『審査小委員会』という形を取るけど、来シーズンからは『新規加入球団審査委員会(仮称)』として正式に立ち上げるわ。新球団参入への具体性が見えてきたのが、今回妥結したポイントだわ」
日本プロフェッショナル野球組織(以下「NPB」という)と、日本プロ野球選手会(以下「選手会」という)は、次のとおり合意する。
1、NPBは来季(2005年シーズン)に、セパ12球団に戻すことを視野に入れ、野球協約31条、32条に基づくNPBの参加資格の取得に関する審査(以下「審査」という)を速やかに進め、適切に対応する。
2、審査は、実行委員会の下部組織として組織される「審査小委員会」が担当し、審査開始後1か月を目処に実行委員会およびオーナー会議に答申する。来年(2006年シーズン)以降の審査については、第三者を委員とする新規加入球団審査委員会(仮称)を設置する。
3、NPBは、現行野球協約の加盟料・参加料を撤廃し、預かり保証金等の制度を導入する。
4、審査は、適正・公平に行い、小委員会の審査過程を可能な限り、開示するなど、透明化に努める。
5、審査小委員会の答申に基づいて、実行委員会及びオーナー会議が、来季参入を可とした場合は、NPBは、その参入が円滑になされるよう最大限の協力をする。
6、新規参入が決まった場合、分配ドラフトへの新規参入球団の参加を認め、統合球団のプロテクト選手(2巡目、3巡目の指名選手を含む)を除いて柔軟に対応する。また、既存球団は、新規参入球団と既存球団との戦力均衡を図るため、新規参入球団に協力する。
7、NPBは、選手会との間で、プロ野球構造改革協議会(仮称)を設け、1年間をかけて、ドラフト改革、エクスパンション・ドラフト制度の導入、選手年俸の減額制限の緩和などについて徹底的に協議する。 2004年9月23日
9月24日付けスポーツ報知朝刊より