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『Sachiko&Yumi』
エピローグ

 自らの罪を認め、厳罰を申し出たシスター佐藤聖は、無罪となったものの親愛なる祐巳と祥子の魂を供養するため、自ら町を離れ遠く旅に出た。その後の彼女を見たものはいない。
 ひめゆり会と山百合会の二つの生徒会は、互いに大切な親友を失って、初めて自らの愚かさに気づいた。両生徒会の因縁にピリオドを打ち、歴史的な和解が成立した。
 祐巳と祥子の亡骸は、姉妹として同じ棺に納められ、小笠原家の墓所に埋葬された。しばしば、蔦子と三奈子、蓉子と江利子が手を合わせる姿が目撃されたという。

「朝が訪れても、くらい心は晴れず、太陽も悲しみに曇ったままです。
 この悲しい事を今後も語り継ぎ、許すべきは許し、罰するべきは罰し。
 世にも哀れな恋物語、それがこの祐巳と祥子の物語……」

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